ペットとの旅行写真、どう残す
安全とマナーを守って撮るために

写真の撮り方

ゆるかわタッチで描いた、旅先で景色をながめる犬のイラスト

うちの子といっしょの旅行は、いつもとちがう表情が見られる特別な時間です。せっかくなら写真に残しておきたい。ただ旅先の撮影には、家の中とはちがう前提があります。移動の安全と、その場所のマナーが、写真より先にあるということです。この記事では、その順番を守ったうえで、旅の思い出をきちんと残す方法をご案内します。

旅の写真は、安全が決まってから考える

旅先は、うちの子にとっては知らない場所です。音もにおいも人も、ふだんとちがいます。慣れた家の中なら平気なことでも、旅先だとおどろいて動いてしまうことがあります。だから旅行の写真は、「撮れるときに撮る」くらいの構えがちょうどいいと思っています。

撮るためにリードを外す、撮るために抱き上げて柵のそばに立つ、撮るために知らない人へ近づける。こういう順番になったときは、いったん立ち止まってください。写真は撮り直せますが、事故は取り返しがつきません。

移動中は、撮らない・撮らせない

車での移動中は、うちの子はクレートかシートベルト用の器具で固定するのが安全です。急ブレーキのとき、体が固定されていないと大きなけがにつながります。そして、固定されている子を運転席から撮ることはできません。撮るなら助手席や後部座席の人が、停車中に撮ってください。

電車やバスの場合は、キャリーの中から顔を出させて撮る、という形になりがちですが、多くの交通機関では顔を出さないことがルールになっています。撮るなら、乗る前と降りたあと。移動そのものは、記録より安全を優先してください。

サービスエリアでの休憩が撮りどき

長距離の移動なら、途中の休憩が写真のチャンスです。ドッグランのあるサービスエリアも増えています。降ろす前に地面の熱さを手で確かめて、水を飲ませて、それから2〜3枚。この順番にしておくと、撮影が休憩の邪魔になりません。

「どこに行ったか」が分かる一枚を、1つだけ

旅行の写真をあとで見返したとき、いちばん困るのが「これ、どこだっけ」です。うちの子の顔がアップで写った写真ばかりだと、家で撮ったものと見分けがつかなくなります。

看板・建物・特徴のある景色を入れる

その土地の名前が入った看板、駅名、宿の入口、海、山、桜並木。何かひとつでも画面に入っていれば、それが場所の記録になります。うちの子を画面の下のほうに置いて、うしろに景色を広く入れる構図がおすすめです。

引きの一枚と、寄りの一枚をセットで

場所が分かる引きの写真は、うちの子の顔が小さくなります。だから同じ場所で、引きと寄りを1枚ずつ撮っておくのがおすすめです。引きの写真が「どこ」を、寄りの写真が「どんな顔をしていたか」を残してくれます。

宿での一枚は、いちばんいい顔が撮れる

意外かもしれませんが、旅行中でいちばんいい表情が撮れるのは、観光地よりも宿の部屋です。移動が終わって、まわりが静かで、うちの子がやっと落ちついた時間だからです。

備えつけのベッドやソファに寝そべっている姿、窓の外をながめている姿、いつもとちがう床のにおいをかいでいる姿。「いつもとちがう場所でくつろいでいる」というのが、家では絶対に撮れない写真になります。

宿の部屋は照明がオレンジっぽいことが多いので、明るいうちにカーテンを開けて、窓の光で撮るときれいに写ります。窓辺の光の使い方はおうち写真の記事がそのまま応用できます。

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出発前と帰宅後を、同じ構図で撮る

ぜひ試してほしいのが、この2枚です。出かける前の玄関で1枚。帰ってきた直後の同じ場所で1枚。同じ構図で並べると、旅行の前と後がひと目で分かる組写真になります。

出発前はそわそわして耳が立っていることが多く、帰宅後はくたびれて目が半分閉じていることが多い。この落差が、旅がどれだけ濃かったかを物語ってくれます。撮り方は同じ場所・同じ高さ・同じ向き。それだけ守れば十分です。

同じ構図で撮った写真は、時間の流れを残すのに向いています。日々の記録の残し方はペットの日記の記事にもまとめています。

同伴のマナーは、写真より先にある

ペット同伴が可能な場所でも、細かいルールはそれぞれ違います。着いてから確認するのではなく、出かける前に調べておくと、現地で迷いません。

  • 入っていい場所を確認する
    同伴可の宿でも、食事処や大浴場は不可というところが多くあります。撮影のために立ち入らないでください。
  • リードは短く持つ
    ほかのお客さんや、ほかの子がいます。写真のためにリードを伸ばすのはやめておきましょう。
  • ほかの人・ほかの子を写さない
    背景に知らない人が写りこんでいる写真は、SNSに載せられません。撮る前に一度、画面のはしまで見てください。
  • 家具の上に乗せない
    宿のベッドやソファに乗せていいかは、宿によって違います。ペット用のシーツを持参して、その上でだけ撮るのが安心です。
  • そうじして帰る
    抜け毛はコロコロで取っておく。次に同じ宿を使う人のためでもあります。

こうしたマナーは、その場かぎりの話ではありません。ペットといっしょに泊まれる場所が、これからも増えていくかどうかにつながっています。写真を撮ることより、こちらのほうがずっと大事です。

撮ることに夢中にならない

旅先で気をつけたいのが、ずっとスマホを構えたままになってしまうことです。画面ごしにうちの子を見ている時間が長くなると、いっしょに過ごしている時間が短くなります。

おすすめは、「ここで3枚だけ」と決めてしまうやり方です。着いたら3枚。宿で3枚。帰り際に3枚。それで十分に旅の記録になります。撮り終わったらスマホをしまって、うちの子の様子を見てあげてください。

旅先ではふだんより疲れやすく、水を飲む量が減ることもあります。歩きたがらない、息が荒い、といった様子が見えたら、写真はやめて休憩に切りかえてください。ようすがおかしいときは、旅先でも動物病院に連絡できるよう、出発前に近くの病院を調べておくと安心です。

スマホの充電と、写真の置き場所

旅行中はふだんより写真を撮るので、電池の減りも早くなります。モバイルバッテリーを1つ持っていくだけで、帰り道に「充電がない」と困らずにすみます。

そしてもうひとつ。旅先ではスマホを落とす、水に濡らすといったことが起きやすくなります。宿に着いた夜に一度、その日の写真をクラウドや家族と共有するアルバムに上げておくと安心です。旅から帰ってからの整理のしかたは写真の整理術にまとめています。

帰ってきたその日のうちに、旅行用のアルバムを1つ作って、撮った写真をまとめて入れてしまうのもおすすめです。日がたつほど、ほかの写真に埋もれて探しづらくなります。荷物をほどくのといっしょに、写真も片づける。そう決めておくと、あとから見返しやすい形で残ります。

よくある質問

旅先で撮った写真も、イラストにできますか

できます。景色の入った引きの写真だと顔が小さくなるので、あわせて撮っておいた寄りの一枚を送っていただくと、特徴を拾いやすくなります。旅の思い出として、景色ごとイラストにしたいというご相談も承っています。

動画も撮ったほうがいいですか

旅先は音がにぎやかなので、動画にすると場所の記憶がよく残ります。波の音、鳥の声、砂利を歩く足音。15秒ほどの短い動画をいくつか撮っておくのがおすすめです。撮り方はペット動画の撮り方をご覧ください。

はじめての旅行で、うまく撮れるか心配です

はじめての旅は、写真をあきらめるくらいでちょうどいいと思います。うちの子が旅そのものに慣れることが先で、写真は2回目からで十分です。それでも玄関での出発前の1枚だけは、忘れずに撮っておいてください。

さいごに

旅行の写真でいちばん残るのは、名所の前で撮ったきれいな一枚ではなく、宿の部屋でくたびれて寝ている顔だったりします。特別な場所より、いつもとちがう時間のほうが、写真としては強いのだと思います。

安全とマナーを守って、撮るのは少しだけ。残りの時間は、いっしょに景色を見て過ごしてください。そのほうが、きっといい旅になります。

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