雨の日は、おうち写真の日
窓辺のやわらかい光で撮るコツ

写真の撮り方

ゆるかわタッチで描いた、窓辺にすわる猫のイラスト

雨で散歩に行けない日は、写真の撮りどきでもあります。外に出られないぶん、うちの子は家の中でのんびりしていて、こちらもゆっくり構えられるからです。しかも雨の日の窓辺の光は、家の中の光としてはいちばんきれいです。この記事では、雨の日に家の中でやわらかい一枚を撮るコツをまとめます。

雨の日は、じつは撮りやすい日

晴れの日の窓辺は、光が強すぎて白くとんでしまうことがあります。雨の日は雲が光をやわらげてくれるので、窓から入る光がふんわりと部屋に広がります。写真の世界では、この雲ごしの光をとても扱いやすい光として大事にします。

しかも雨の日は、うちの子が外に行けないぶん、家の中で長い時間ごろごろしています。動き回る子でも、雨の日はねむっている時間が長くなります。光がやさしくて、被写体が動かない。これは撮影の条件としてはかなり良い日です。

窓辺は、家の中でいちばんの撮影場所

まずやることは、うちの子を窓のそばに連れていくことではなく、自分が窓のそばへ行くことです。うちの子が窓辺にいるときを待って、そこへ寄っていきます。無理に移動させると、たいてい機嫌をそこねて、いい顔が撮れなくなります。

光は、横から入るのがいちばんきれい

窓を背にして撮ると逆光になり、顔が暗くなります。窓に向かって撮ると、まっすぐな光が当たって平たい印象になります。おすすめは、窓が横に来る位置です。顔の片側に光が当たって、反対側にやわらかい影ができ、立体感のある写真になります。

床にすわって、目線の高さを合わせる

立ったまま見下ろして撮ると、どうしても「上から撮った写真」になります。床に腰を下ろして、うちの子の目の高さまでカメラを下げてみてください。それだけで、同じ場所・同じ光でも、ぐっと近い距離感の写真になります。

レースカーテンを1枚はさむ

窓のそばが明るすぎると感じたら、レースカーテンを引いてみてください。光が布を通ることで細かく散らばり、影の輪郭がやわらかくなります。プロの撮影で使う道具と、やっていることは同じです。

とくに効果が分かりやすいのが、白い毛の子です。カーテンなしだと白がとんでのっぺりしますが、1枚はさむだけで毛のふくらみが残ります。反対に黒い毛の子は暗くなりすぎることがあるので、カーテンを半分だけ開ける、といった調整をしてみてください。黒い子の撮り方は黒い犬・黒猫の撮り方にくわしくまとめています。

背景を片づける。これがいちばん効きます

家の中の写真がいまひとつに見える原因は、たいてい光ではなく背景です。うしろに洗濯物、レジ袋、リモコン、充電ケーブルが写りこんでいると、それだけで生活感が前に出てしまいます。

全部片づける必要はありません。カメラに写る範囲だけで十分です。撮る前に一度画面をのぞいて、うしろに何が写っているかを見る。目立つものを2つ3つどけるだけで、写真は見ちがえます。

背景を作らず、背景を減らす

おしゃれな小物を足すより、余計なものを引くほうが早くきれいになります。壁ぎわ、無地のソファ、たたんだ布の上。背景がシンプルなほど、うちの子の顔がはっきり見えます。

毛布とクッションで、居場所をつくる

雨の日らしさは、あたたかそうな質感で伝わります。毛布、ブランケット、クッション、たたんだタオル。ふわっとしたものの上にいる姿は、それだけで「おうちでくつろいでいる時間」に見えます。

色は、うちの子の毛色とちがう系統を選ぶとくっきりします。茶色い子にベージュの毛布だと輪郭がまぎれるので、白やグレー、やわらかい青などを敷いてみてください。無地であればあるほど、うちの子が主役になります。

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退屈そうな顔こそ、あとで見返したくなる

写真というと、カメラ目線で元気な顔を撮らなければ、と思いがちです。でも雨の日にしか撮れないのは、むしろその反対の顔です。窓の外をながめてため息をついている顔。玄関のほうをちらちら見ている顔。散歩に行けなくてふてくされて丸くなっている姿。

こういう写真は、撮っているときはなんでもない一枚に見えます。それが何年かたつと、いちばんその子らしい記録になっていることがよくあります。雨の日は、決め顔ではなくふだんの顔を撮る日だと思ってください。

猫の場合はとくに、雨の日は寝ている時間が長くなります。ねむっているところにいきなり近づくと起きてしまうので、少し離れたところから、スマホをズームせずに静かに撮るのがコツです。猫ならではの撮り方は猫の写真の撮り方にまとめています。

部屋の照明は、いったん消してみる

意外に思われるかもしれませんが、家の中で撮るときは部屋の照明を消したほうがきれいに写ることがよくあります。理由は、窓から入る自然の光と、天井の照明の光では、色が違うからです。

電球色は、毛色がオレンジに転ぶ

電球色(あたたかいオレンジっぽい照明)の下で撮ると、白い毛がクリーム色に、グレーの毛が茶色っぽく写ります。雰囲気としては悪くないのですが、毛色をそのまま残したいときには向きません。窓の光だけで足りるなら、照明は消してしまうのがおすすめです。

2種類の光を混ぜない

いちばん扱いにくいのが、窓の光と天井の照明が混ざっている状態です。顔の片側が青っぽく、もう片側がオレンジっぽくなり、あとから直しにくい写真になります。どちらか一方に決める。これだけ覚えておけば大丈夫です。

暗くて手ぶれしそうなときは、照明をつけるほうを選んでください。色が転んだ写真は直せますが、ぶれた写真は直せません。

窓の水滴を、あえて入れる

雨の日にしか撮れないものが、窓ガラスの水滴です。窓のそばにいるうちの子を撮るとき、画面のはしに水滴のついたガラスを少し入れると、それだけで「雨の日の写真」になります。

ガラスの水滴にピントが合ってしまうと顔がぼやけるので、撮る前に画面上でうちの子の顔を一度タップして、ピントを合わせてから撮ってください。スマホでのピントと明るさの合わせ方はスマホでの撮り方の記事にまとめています。

雨の日に撮っておくと便利なもの

せっかく時間があるので、あとで役に立つ写真も撮っておくと便利です。イラストを作りたいときにも、こういう写真がそのまま使えます。

  • 正面から顔がはっきり見える1枚
    目・鼻・耳の形が分かるものがあると、あとあと何にでも使えます。
  • 全身が入った1枚
    体つきやしっぽの形まで残るので、顔のアップだけよりも情報が多くなります。
  • 横顔の1枚
    鼻先の長さやマズルの形は、横から見るといちばんよく分かります。
  • 毛色が分かる明るい1枚
    窓のそばの明るい場所で、影のかかっていないものを1枚。

どんな写真がイラスト向きなのかは、イラストに向く写真の選び方でくわしく説明しています。雨で時間があるときに、カメラロールを見ながら選んでおくのもおすすめです。

よくある質問

部屋が暗くて、写真がぶれてしまいます

まず、うちの子をできるだけ窓に近づけてください。窓から1歩離れるだけで明るさはかなり落ちます。それでも暗いときは、白い紙や白いタオルを顔の反対側に置くと、光が反射して少し明るくなります。壁ぎわに立って、ひじを体につけて構えるだけでも、ぶれはずいぶん減ります。

フラッシュは使わないほうがいいですか

できれば使わないでください。目が光ってしまうことがありますし、急に強い光が当たるのはうちの子にとって気持ちのいいものではありません。暗いときは、照明をつける・窓に近づく、の順で考えてみてください。

雨の日に撮った写真でも、イラストは作れますか

作れます。窓辺のやわらかい光で撮った写真は影が少なく、毛色や模様が読み取りやすいので、むしろ向いています。顔がはっきり写っていて、影で半分が隠れていない一枚を選んでください。

さいごに

雨の日は、どこにも行けない日ではなく、家の中をゆっくり見る日です。窓辺の光、毛布のうえ、ちょっと退屈そうな横顔。特別なことは何もない一枚が、あとから見るといちばんいい記録になっていたりします。

次に雨が降ったら、床に腰を下ろして、うちの子の目の高さから2〜3枚だけ撮ってみてください。それだけで、雨の日がすこし楽しみになります。

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