ペットの遺影は、イラストという選択も
決まりはありません。ご家族が落ちついていられる形で

メモリアル

ゆるかわタッチで描いた犬のイラスト

お別れのあと、写真を選ぼうとして、手が止まってしまうことがあります。どの一枚も、どこか違う気がする。あるいは、見ているうちに涙が止まらなくなる。ペットの遺影に、決まりはありません。写真でなくてもいいし、飾らなくてもいい。この記事は、選択肢のひとつとして、イラストという形をご紹介するものです。

ペットの遺影に、決まりはありません

人のお葬式には、地域や宗派ごとの慣習があります。けれどペットについては、そうした決まりごとはほとんどありません。額のかたちも、写真かイラストかも、飾る場所も、ご家族が決めていいことになっています。

「こうしなければいけない」がないぶん、かえって迷われる方が多いようです。ですから、まずこのことだけお伝えしておきたいと思います。正解はありません。あとから変えても構いません。いま決めたことが、半年後にしっくりこなくなったら、そのときに変えればよいのです。

急いで決める必要もありません。しばらく何も飾らずに過ごされる方もいます。それも、ひとつの選び方だと思います。

お別れの場でも、そのあとの毎日でも

遺影という言葉を聞くと、お別れの日のためのものと思われるかもしれません。実際には、二つの場面があります。

お別れの日に置くもの

火葬やお別れ会のときに、そばに置く一枚。この日は準備の時間が限られることが多く、手もとにある写真をそのまま使われる方がほとんどです。それでじゅうぶんです。

そのあとの、毎日のためのもの

落ちついてから、あらためて用意されるもの。仏壇のそばや、リビングの棚に置いて、これから何年も目にすることになります。イラストを選ばれる方が多いのは、こちらのほうです。急ぎでないぶん、じっくり写真を選べるからでもあります。

写真の遺影と、イラストの遺影のちがい

どちらが良いという話ではありません。性質がちがうので、そのちがいだけをお伝えします。

写真は、その瞬間がそのまま残ります。だからこそ強く、そしてときに、まっすぐすぎることがあります。ふと目に入ったときに、その日のことまで一緒に思い出して、しばらく動けなくなる。そういう時期があるのは、自然なことです。

イラストは、少し距離があります。写実的に描くのではなく、かたちをまるく整えるので、見たときの当たりがやわらかくなります。その子だと分かるけれど、正面から突きつけてはこない。この距離感が、毎日そばに置くものとしては合っている、と感じられる方がいらっしゃいます。

もうひとつ、実際的なちがいがあります。写真が古い、暗い、ピントが合っていないという場合でも、イラストなら顔の情報さえ読み取れれば形にできます。「きれいに撮れた一枚が残っていない」という理由でイラストを選ばれる方も、少なくありません。

もとにする写真の選び方

写真を選ぶ作業そのものが、つらい時期があります。無理に進めなくて大丈夫です。落ちついてから開いても、写真は待っていてくれます。

選ぶときに見ていただきたいのは、次のようなところです。

  • 顔が分かること
    目・鼻・耳の位置が分かれば大丈夫です。多少ぼやけていても、暗くても形にできます。
  • その子らしい表情であること
    上手に撮れているかより、「この顔だ」と思えるかどうかです。
  • 元気だったころでも、最後の日々でも
    どちらを選ばれても構いません。ご家族が見ていたい姿を選んでください。
  • 古い写真でも構いません
    プリントをスマホで撮り直したものや、フィルム時代の一枚でもお使いいただけます。

写真の選び方についてはイラスト映えする写真の選び方にもまとめていますが、この場合はそこまで気にされなくて大丈夫です。ご家族が選んだ一枚が、いちばんふさわしい一枚です。

決められないときは

何枚か候補が残って決められない、という場合は、そのまま何枚か送っていただいても構いません。どれがイラストに向いているか、こちらから正直にお伝えします。それから決めていただければ、じゅうぶんです。

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飾り方

置く場所によって、しっくりくる大きさも雰囲気も変わります。よくある三つの置き方をご紹介します。

仏壇やメモリアルスペースのそばに

お骨や首輪、いつも使っていた食器などと並べて置く形です。この場合は小さめのサイズが合います。まわりに物が並ぶので、絵まで大きいと窮屈になりがちです。L判か2L判くらいがちょうどよくおさまります。

リビングの棚や壁に

特別な場所を作らず、家族が集まる部屋にさりげなく置く形です。イラストは、写真より部屋になじみます。訪ねてきた人が「かわいい絵ですね」と言い、そこから話が始まる、ということもあります。

持ち歩く

画像データでお届けするので、スマホの待ち受けにしたり、小さく印刷して手帳や財布に入れたりもできます。決まった場所に飾るのではなく、いつも持っている。そういう形を選ばれる方もいます。壁紙にする場合の余白の取り方はロック画面の記事にまとめています。

サイズと印刷

アニマル日和は画像データでのお届けなので、印刷はご自身で手配していただく形になります。よく使われるサイズを挙げておきます。

  • L判(89×127mm)
    ふつうの写真と同じ大きさ。仏壇のそばや、小さな棚に置くのに向きます。
  • 2L判(127×178mm)
    L判の倍の大きさ。少し離れた場所からでも表情が見えます。メモリアルスペースの中心に置くならこのくらい。
  • A4(210×297mm)
    壁にかけるなら。部屋の中でしっかり存在感が出ます。

L判と2L判は、コンビニのマルチコピー機で出せます。手順はコンビニ印刷の記事にまとめました。額の選び方はフレーム選びの記事をご覧ください。木の枠は落ちついた印象に、白い枠は軽やかな印象になります。

迷われたら、まずL判で一度印刷してみてください。手に持って見たときの大きさが分かると、本番のサイズも決めやすくなります。

手元供養との相性

近ごろは、お骨の一部を小さな容器やペンダントに納める「手元供養」を選ばれる方が増えています。イラストは、こうした形との相性が良いようです。

理由は、雰囲気が合うからだと思います。手元供養の道具は、木や陶器のやわらかい質感のものが多く、写真より、線のやさしい絵のほうがなじみます。小さな棚の上に、小さな骨壺と、小さな絵。それだけで、ひとつの場所になります。

また、ご家族で分けて持つこともできます。画像データなので、離れて暮らすご家族に送れば、それぞれの家で同じ絵を飾れます。同じ子を、同じ絵で、別々の場所で見ている。そういう持ち方もあります。

よくある質問

どのくらいで届きますか

お急ぎの事情がある場合は、お申し込みのときにお知らせください。できる範囲で対応します。ただ、お別れの日に間に合わせるために慌てて写真を選ぶより、落ちついてからご依頼いただくほうが、結果として納得のいく一枚になることが多いです。

仕上がりを見てから決められますか

はい。できあがったイラストは、まず透かし入りの状態でお送りします。それをご覧になってから、受け取るかどうかを決めていただけます。イメージと違えば、そのままお返事をいただかなくて構いません。しくみは透かし入りの確認画像についてに書いています。

いま一緒にいる子と並べられますか

できます。写真の時期がちがっていても、一枚の絵の中では並んで座ります。先に旅立った子と、いまいる子。両方が家族だった時間を、一枚にすることができます。くわしくは多頭飼いを1枚のイラストにをご覧ください。

写真はどう扱われますか

イラストを作るためだけに使い、SNSや広告に載せることはありません。作例として使わせていただきたい場合も、この種のご依頼ではこちらからお願いすることはしていません。

さいごに

遺影を用意することは、区切りをつけるための作業ではないのだと思います。むしろ、これからも一緒にいるための場所を作ること。どこに置くか決めて、そこに顔があるという状態にすること。

写真でも、イラストでも、何も飾らなくても構いません。ご家族が、いちばん落ちついていられる形を選んでください。この記事が、その選択肢のひとつになれば、それでじゅうぶんです。

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