亡くなったうちの子の写真を、イラストに
少ない写真からでも、できることがあります

メモリアル

ゆるかわタッチで描いた、まどろむ犬のイラスト

うちの子がいなくなったあと、スマホの中には写真だけが残ります。開けるようになるまで時間がかかることもあれば、ふいに全部見返してしまう日もある。どちらもふつうのことだと思います。この記事は、その写真をイラストというかたちにしておくという選択肢について書いたものです。いま決めていただく必要はありません。気持ちが動いたときに、思い出していただければ十分です。

いなくなったあとの、写真のこと

アニマル日和には、その子が旅立ったあとにご相談をいただくことがあります。内容はだいたい似ています。うまく撮れている写真がない。最後のころの写真ばかりで見るのがつらい。たくさんありすぎて、どれを選べばいいか分からない。そういうお話です。

写真をどうするかを、いま決めなければいけないわけではありません。しばらく触らないままにしておくのも、ひとつの扱い方です。ここに書いてあるのは、いつか「かたちにしておきたい」と思ったときのための手順書だと思ってください。

写真をイラストにする、という選び方

写真は、その日そのままを写しています。だからこそ、目に入った瞬間に胸がつまることがあります。イラストは少しだけ違います。かたちをまるく整えたぶん、視界に入ってきたときの感じがやわらぎます。「これなら、毎日見えるところに置いておける」と話してくださる方がいます。

アニマル日和のイラストは、2頭身のちびキャラのゆるかわタッチです。写真そっくりに描く写実的な絵ではありません。毛色や模様、耳の形、しっぽの立ち方といった「その子だと分かるところ」は残したうえで、全体をやわらかく整えます。写実的な肖像画をお探しの場合、この画風は合わないかもしれません。

どちらが良いという話ではありません。写真のままがいちばん、という方もたくさんいます。メモリアルとしてイラストを残すという考え方については、メモリアルイラストという残し方にも書いています。

写真が少なくても、できることがあります

「いい写真が3枚もない」というご相談は、めずらしくありません。よく撮っていたつもりでも、いざ探すと、後ろ姿だったり、寝ている写真だったり、他の子と重なっていたり。そういうものです。

アニマル日和の無料プレゼントは写真3枚をお預かりするしくみですが、3枚がそろわない場合もご相談いただけます。1枚から2枚でも、顔の特徴が読み取れれば、かたちになることがあります。判断がむずかしいときは、まず手もとにあるものを送っていただくのがいちばん早いです。

また、顔がはっきり写った1枚と、全身が入った1枚があると、それだけでかなり描きやすくなります。2枚をあわせて特徴を拾えるからです。片方が少しぼやけていても構いません。

古い写真・ぼやけた写真でも

フィルム写真をスマホで撮り直したもの、ガラケー時代の小さな画像、印刷して色が変わってしまったもの。そうした写真からのご依頼もあります。解像度(画像のこまかさ)が低くても、目・鼻・耳の位置と、毛色のおおまかな傾向が分かれば、描ける場合があります。

ただし、正直にお伝えしておくと、限界もあります。顔が真っ暗につぶれている、シルエットしか見えない、模様の境目がまったく分からない。そういう場合は、どうしても想像で補う部分が増えます。想像で補うほど「その子っぽさ」は薄まります。

紙の写真をきれいにスマホへ取り込む方法は、古い写真をよみがえらせるにまとめました。取り込み方を少し変えるだけで、読み取れる情報が増えることがあります。

写真がまったく見つからないとき

家族や友人のスマホに残っていることがあります。預けていたペットホテルやトリマーさん、動物病院が撮ってくれた写真が出てくることもあります。あわてて探さず、思い出したときに一か所ずつ当たってみてください。

どの表情を選びますか

ここが、いちばん時間のかかるところだと思います。そして、いちばん大事なところでもあります。

最後のころの写真でなくてよい

「いちばん最近の姿を残すべきだろうか」と考える方がいます。そうする必要はありません。元気に走っていたころ、まだ子どもだったころ、いちばん好きだった顔。どの時期を選んでも間違いではありません。飾ったときにいちばん自分がうれしい姿を選んでください。

カメラ目線でなくてもよい

よそ見をしている顔、口を半分あけた顔、耳が片方だけ倒れた顔。そういう「決まっていない」表情のほうが、その子らしいことがよくあります。きちんと写っている写真を探そうとして手が止まっているなら、基準をゆるめてみてください。

つらくない1枚を選ぶ

見返すのがしんどい時期の写真は、無理に選ばなくて大丈夫です。イラストは飾るためのものなので、これから何年も目に入ります。今日の自分が見て、少しほっとする1枚。それが正解です。

家族で選ぶ、その時間のこと

写真を選ぶ作業を、ひとりで抱えなくてもいいと思います。家族がいる場合は、何枚か候補を出して、いっしょに見てみてください。

「この顔が好きだった」「こっちのほうがこの子っぽい」「この日は散歩でぬかるみに入って大変だった」。写真を並べていると、そういう会話が自然に出てきます。イラストを作ること自体より、この時間のほうが大事だったと言われることがあります。

話しているうちに、それぞれの記憶がちがうことにも気づきます。同じ子と暮らしていても、覚えている場面はひとりずつ別なんですね。選べないまま終わっても構いません。話した、ということが残ります。

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急がなくて大丈夫です

「四十九日までに」「一周忌までに」と区切りを決める方がいます。区切りがあると気持ちの整理がつく場合もあるので、それが助けになるならそうしてください。ただ、締め切りだと思ってしんどくなるくらいなら、期限はなくていいと思います。

何年かたってからご依頼をいただくこともあります。写真を見られるようになるまでに時間がかかった、というお話です。遅すぎるということはありません。写真は待っていてくれます。

反対に、まだいっしょに暮らしている子について「今のうちに残しておきたい」と考える方もいます。それも自然なことです。シニア期の撮り方はシニアのうちの子の撮り方にまとめています。撮っておくと、あとで選択肢が増えます。

受け取ったあと、どこに置くか

アニマル日和は画像データでお届けします。郵送はしていないので、印刷して飾るかどうかは、受け取ってからゆっくり決めていただけます。

  • お骨や写真のそばに
    小さめのL判に印刷して、スタンドに立てる形がいちばん多いようです。手順はコンビニ印刷の記事に。
  • リビングの棚に、ふつうに
    特別な場所ではなく、家族写真と同じ列に並べる方もいます。額の選び方は額縁の選び方を参考にしてください。
  • スマホの中だけに置く
    印刷せず、アルバムの中に1枚あるだけでいい、という置き方もあります。人に見せるものではないので、それで十分です。
  • 家族に配る
    データなので、実家や兄弟にそのまま送れます。同じ1枚を、それぞれの家に置いておけます。

飾る場所を決められない時期もあると思います。決まるまで、データのまま置いておいて構いません。

お預かりした写真のこと

送っていただいた写真は、イラストを作るためだけに使います。SNSや広告に載せることはありません。作例として使わせていただきたい場合は、そのつど個別にご連絡し、断っていただいて構いません。くわしくはプライバシーポリシーに書いています。

よくあるご質問

作ってもらったあと、気に入らなかったら

はじめての方への無料プレゼントは、透かし入りの状態でご覧いただいてから、受け取るかどうかを決めていただく形です。ぴんと来なければ受け取らずに終えていただけますし、そのあとご連絡することもありません。

毛色や模様が写真と少し違って見えます

写真の明るさによって、実際より濃く出たり薄く出たりすることがあります。とくに黒い子と白い子は差が出やすいです。気になる点があれば、送っていただく段階で「このあたりはもう少し明るい茶色です」と添えていただけると助かります。

2匹いっしょに描いてもらえますか

できます。別々に撮った写真を1枚にまとめることもできます。先に旅立った子と、いま暮らしている子を並べたい、というご依頼もあります。

さいごに

イラストを作っても、いなくなったことが変わるわけではありません。それは分かったうえで、それでも手もとに置けるものがひとつあると、少しだけ助かる日があるように思います。

いま決めなくて大丈夫です。写真を開けるようになった日に、この記事のことを思い出していただければ、それでじゅうぶんです。

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