昔のプリント写真を、スマホでデータに
色があせてしまう前に

写真文化・記録

ゆるかわタッチで描いた、古いアルバムをのぞく犬のイラスト

押し入れやたんすの中に、昔のアルバムが眠っていませんか。そこには、いまはもう会えない子の写真が入っているかもしれません。プリントされた写真は、少しずつ色があせていきます。スマホで撮るだけで、その日の色のまま残せます。この記事では、道具を買わずにできるデータ化の方法をご案内します。

プリント写真は、少しずつ色があせていく

紙にプリントされた写真は、時間がたつと色が変わっていきます。全体が赤っぽくなったり、逆に青みが強くなったり、白い部分が黄ばんできたりします。アルバムの台紙にはさんだままでも、少しずつ進みます。

だからデータ化は、思い立ったときにやるのがいちばんです。いまの状態で残しておけば、これ以上あせることはありません。何十年も前の写真だからもう手おくれ、ということはなく、いまの色を残すだけでも意味があります。

そしてもうひとつ、紙の写真は一枚しかありません。水にぬれる、破れる、なくす。そのときにデータがあるかどうかで、まったく話が変わってきます。

スマホで撮るだけで、じゅうぶんデータになります

専用の機械を買う必要はありません。いまのスマホのカメラは、L判のプリント写真を撮るには十分な性能があります。撮り方のコツさえ守れば、見返すぶんにも、印刷するぶんにも困らない画質になります。

とはいえ、ただ手に持って上から撮るだけだと、たいてい失敗します。理由は3つ。光が反射する・写真がななめになる・自分の影が落ちる。この3つを避けるだけで、仕上がりが見ちがえます。順番に見ていきます。

反射をなくす。これがいちばんのコツ

プリント写真の表面はつるつるしているので、まわりの光をそのまま返します。天井の照明が写りこんで、白い丸が写真の真ん中にできてしまう。これが失敗の一番の原因です。

天井の照明を消す

まず、真上にある照明を消してください。それだけで写りこみの半分は消えます。暗くなって撮れないときは、次に説明する窓ぎわに移動します。

光を、横から当てる

真上から光が来ると、そのまま反射してカメラに返ってきます。光が横から来る場所に写真を置いてください。窓を横にした机の上が理想です。それでも白く光る部分があるときは、写真の向きを少しずつ回してみてください。角度を10度変えるだけで、反射が消えることがあります。

光沢のあるカバーは外す

アルバムの透明フィルムやビニールのカバーごしに撮ると、そこでも反射します。可能ならフィルムをめくって、写真そのものを撮ってください。外し方は次の章で説明します。

まっすぐ、真上から撮る

ななめから撮ると、写真が台形にゆがみます。あとから直すこともできますが、最初からまっすぐ撮っておくほうがずっときれいです。

コツは、写真を机に置いて、その真上にスマホを構えることです。手に持って壁に立てかけて撮るより、平らな机に置いたほうが安定します。スマホの画面に写真の四辺が平行に見えていれば正解です。

このとき、自分の体の影が写真に落ちやすいので注意してください。腕を伸ばしすぎず、光が来る側とは反対に立って、影が写真の外に落ちる位置を探します。

グリッド線を出しておく

スマホのカメラ設定で「グリッド」をオンにすると、画面に格子の線が出ます。その線と写真のふちを合わせるだけで、まっすぐに撮れているかがひと目で分かります。

光は、窓ぎわの自然光で

いちばんきれいに撮れるのは、昼間の窓ぎわです。天気は、晴れよりくもりのほうが向いています。強い直射日光は反射が出やすく、影もはっきり出るからです。

レースカーテンを引くと、光がやわらかくなってさらに撮りやすくなります。窓を横にして机を置き、写真をそこに並べる。この形が、家の中でできるいちばん良い環境です。

フラッシュは絶対に使わないでください。まっ白に反射して、写真の中身がほとんど見えなくなります。暗いと感じたら、フラッシュではなく窓に近づいてください。

無料で1枚つくってもらう

はじめての方だけ・1枚無料

スキャンアプリを使うと、もっときれいに

無料のスキャンアプリを使うと、写真のふちを自動で見つけて、ゆがみをまっすぐに直してくれます。中には、少しずつ角度を変えて何枚か撮り、反射を取りのぞいてくれるものもあります。

枚数が多いときは、こういうアプリのほうが早く進みます。ただし、アプリを探すことで作業が止まってしまうくらいなら、ふつうのカメラで撮ってしまうほうがいいと思います。撮ってあること自体に価値があります。

アプリを選ぶときは、写真がどこに保存されるのかを確認してください。勝手にインターネット上へ送られる設定になっていないか、スマホの中に保存されるのか。大切な写真なので、ここは一度見ておくと安心です。

アルバムから外すときの注意

台紙にはった古いアルバムから写真をはがすときは、慎重にしてください。年月がたった粘着面は、無理に引っぱると写真が裂けたり、表面がはがれたりします。

  • まず、はがさずに撮れないか試す
    台紙ごと、フィルムをめくって撮れるならそれがいちばん安全です。
  • はがすときは、ゆっくり一方向に
    角から少しずつ、写真ではなく台紙のほうを曲げるようにすると負担が減ります。
  • 引っかかったら、そこで止める
    少しでも抵抗を感じたら無理をしないでください。裂けたら元に戻せません。
  • 手の脂に気をつける
    写真の表面は指紋が残ります。ふちを持つか、綿の手袋があれば安心です。

はがすかどうか迷ったら、はがさないを選んでください。多少反射が残っていても、写真が無事なほうが大切です。どうしてもきれいに残したい大事な一枚は、写真店のスキャンサービスに相談するという方法もあります。

データにしたあとの置き場所

せっかくデータにしたのに、スマホの中だけに置いていては、また同じ心配をすることになります。撮り終えたら、その日のうちに保存の場所を決めてください。

おすすめは2か所です。ひとつは自動でインターネット上に保存される設定。もうひとつは、パソコンか外付けのハードディスク。この2つに置いておけば、どちらかがだめでも残ります。整理と保存のくわしいやり方は写真の整理術の記事にまとめました。

そしてもうひとつ、家族に送っておくことをおすすめします。離れて暮らすご家族に共有アルバムで渡しておくと、それがいちばん確実なバックアップになります。遠くの家族との写真の分け合い方はこちらの記事をご覧ください。

昔の写真から、イラストを作る

データにした昔の写真は、そこからイラストを作ることもできます。フィルムで撮った写真は、いまのスマホの写真にくらべると、どうしても粗く、色もあせています。それでも、目・鼻・耳の形と、毛色の見当がつけば、その子だと分かるイラストにできます。

アニマル日和のイラストは、写真そっくりに描く写実的なものではなく、2頭身のちびキャラにするゆるかわタッチです。だから写真の細かい粗さは、そのまま仕上がりに響きません。少しぼやけた古い写真でも、特徴さえ読み取れれば大丈夫です。

いまはもう会えない子の写真をイラストにしたい、というご相談も多くいただきます。そうした場合の写真の選び方は思い出の写真からイラストを作る記事にまとめています。

よくある質問

写真が赤っぽくあせています。直せますか

スマホの写真アプリにある編集機能で、色味をある程度もどすことができます。「暖かさ」や「色合い」の項目を少しだけ動かしてみてください。ただし直しすぎると不自然になるので、あせた状態のデータも別に残しておくことをおすすめします。

何百枚もあります。どこから手をつければいいですか

全部やろうとすると、まず終わりません。まずアルバム1冊ぶん、あるいは「この子の写真だけ」と決めて始めてください。1冊終わったところで一度やめて、また気が向いたときに次の1冊。この進め方がいちばん続きます。

写真店に頼んだほうがいいですか

枚数が多いときや、傷んでいて自分では扱えない写真があるときは、写真店やスキャンの専門サービスに相談する価値があります。ただ、いますぐ何かを残したいのであれば、今日スマホで撮るのがいちばん早い方法です。

撮った写真がぼやけてしまいます

撮る前に、画面の中の写真を一度タップしてピントを合わせてください。それでもぼやけるときは、スマホが写真に近づきすぎている可能性があります。少し離れてから、あとで周囲を切りとるほうがきれいに写ります。

さいごに

古い写真のデータ化は、時間のかかる作業のように思えますが、始めてみると1冊は意外とすぐ終わります。窓ぎわの机に置いて、照明を消して、まっすぐ真上から撮る。それだけです。

アルバムをめくっていると、忘れていた場面がたくさん出てきます。データにするというより、もう一度会いに行くような時間です。晴れた日の午後にでも、押し入れから1冊出してみてください。

はじめての方だけ

うちの子のイラスト
1枚無料でつくります

写真を3枚送るだけ。3枚ぜんぶイラストにして、
お気に入りの1枚を透かしなしでプレゼントします。

  • 料金は0円
  • 写真3枚とメールだけ
  • 無料だけの利用もOK
無料で1枚つくってもらう

写真3枚とメールアドレスだけでお申し込みできます。できあがったイラストはメールでお届けします。

無料で1枚つくってもらう