白い犬・白猫が「白いかたまり」になる
白くとばさず、ふわふわのまま写す方法

写真の撮り方

ゆるかわタッチで描いた、ふわふわの白いポメラニアンのイラスト

白いポメラニアン、マルチーズ、白猫、ホワイトのトイプードル。せっかくのふわふわの毛が、写真だとのっぺりした白いかたまりになってしまう。黒い子とはまったく逆の悩みですが、困りかたの深さは同じです。この記事では、白い毛をふわふわのまま残すための工夫を、露出(写真の明るさ)・光・背景の3点からご紹介します。どれも今日から試せるものばかりです。

白い子が「白いかたまり」になるのは、なぜか

白い毛は光をよく返します。強い光が当たると、毛の一本一本が明るくなりすぎて、それ以上明るくならない限界に到達します。この状態を白とびといいます。白とびした部分には、毛の流れも影も、何ひとつ記録されません。だから、まっ平らな白い面になってしまうのです。

ふわふわに見えるかどうかは、じつは「白さ」ではなく毛のあいだにできる、ごくうすい影で決まっています。この影が残っていれば、毛の重なりや、ほおのふくらみ、あごのラインが見えます。白とびは、この影を消してしまう現象です。

つまり、白い子の撮影でやるべきことは1つです。強すぎる光を弱めて、うすい影が残る明るさで撮る。ここから紹介する方法は、すべてそのためのものです。

方法1|露出は、マイナスに補正する

黒い子とちょうど逆になります。スマホのカメラで画面の中の顔をタップしてピントを合わせ、そのまま指を画面の下のほうへスワイプすると、写真全体が暗くなります。これが露出のマイナス補正です。

目安は、画面を見て「少し暗いかな」と感じるくらいまで下げること。そこまで下げると、白い毛の中に灰色の階調が戻ってきて、毛の流れが見えるようになります。明るく撮った写真より、こちらのほうがずっとふわふわに見えます。

顔をタップしたあと長押しすると、ピントと明るさが固定されます(画面に「AE/AFロック」などと表示されます)。うちの子が動いても明るさが戻らないので、連写のときに便利です。

方法2|直射日光を避ける。日かげと、室内の間接光へ

晴れた日の真昼の直射日光は、白い子にとっていちばんきびしい光です。毛が真っ白にとび、そのすぐ横に濃い黒い影が落ちて、写真の中に白と黒しか残らなくなります。

おすすめは、屋外なら日かげ、室内なら窓から少し離れたところです。木かげ、建物の影、屋根のあるベランダ。直射日光ではないけれど明るい、という場所は、白い毛のやわらかさをいちばんよく写します。

室内では、窓のすぐ横よりも、窓から2〜3歩離れた場所のほうがうまくいきます。壁や天井ではね返ったやわらかい光が、全体を包むように当たるためです。レースのカーテンを引くのも効果があります。

曇りの日は、白い子の撮影日和です

うすい雲は大きな乳白色のフィルターのような役割をします。影がやわらかくなり、白い毛の階調がきれいに残ります。晴れの日より曇りの日のほうがいい写真になるのは、白い子ならではの特徴です。

方法3|背景を、真っ白にしない

白い子を白い壁の前で撮ると、体の輪郭が背景に溶けます。白いソファ、白いシーツ、雪の上も同じです。うちの子がどこからどこまでなのか分からない写真になってしまいます。

背景には、白より少し暗い色を選んでください。ここでとくに効くのがグレーです。グレーのラグ、グレーのソファ、コンクリートの壁、アスファルト。白い毛のふちがくっきり立ちながら、色味の主張がないので、うちの子の白さがそのまま伝わります。

グレーがなければ、木の床、ベージュのカーペット、芝生、濃い色のクッションでも大丈夫です。避けたいのは真っ白と、逆に真っ黒。どちらも極端すぎて、写真のバランスが崩れます。

背景を変えるのに、模様替えは要りません。撮る向きを90度変える、半歩さがる、床にしゃがむ。それだけで画面に入る背景は入れ替わります。撮る前に一度、画面の中の背景だけを見る習慣をつけてみてください。

方法4|毛の輪郭を残す

白い子の写真で、いちばん見せたいのは毛のふわふわしたふちです。ここが残っている写真は、実際にさわった感触まで思い出せるような1枚になります。

残すコツは2つあります。ひとつは、ここまで書いたとおり露出を下げること。もうひとつは、光を斜め後ろから少しだけ入れることです。斜め後ろからの光は、毛のふちだけをうっすら光らせて、体はふんわり明るいまま残します。

ただし、真後ろから強い光が来ると、ただの逆光になって顔が暗く沈みます。斜め後ろ、しかも直射日光ではない光。日かげや曇りの日なら、この条件は自然に整います。

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方法5|白は「白」ではないと知っておく

白い毛は、まわりの色をよく拾います。芝生の上では少し緑がかり、夕方には少しオレンジに、日かげでは少し青みがかって写ります。これは失敗ではなく、白い毛の性質です。

ただ、あとでイラストにするつもりの写真なら、色が転びにくい場所で撮った1枚を混ぜておくと安心です。屋内の窓辺や、屋外の日かげがそれにあたります。青みや黄色みの強い写真だけだと、実際の毛色が判断しにくくなります。

白い子といっても、クリーム寄り、ベージュ寄り、耳だけ薄い茶色、と実際には少しずつ違います。その微妙な色を残すためにも、光の色が素直な場所で1枚撮っておいてください。

方法6|白とびした写真は、編集では戻りません

撮ったあとに写真アプリで「ハイライト」(明るい部分だけを暗くする項目)を下げると、少しだけ階調が戻ることがあります。うっすら残っている情報を引き出す作業です。

しかし、完全に白とびした部分は、記録そのものがありません。いくら暗くしても、灰色の平らな面になるだけで、毛の流れは戻ってきません。暗めに撮った写真は明るくできますが、白くとんだ写真は元に戻せない。これは覚えておいて損のない一点です。

迷ったら、少し暗めに撮ってください。白い子の撮影では、これがいちばん確実な保険になります。暗く写った写真をあとで持ち上げるほうが、白くとんだ写真をなんとかしようとするより、はるかにうまくいきます。

困ったときは、動画から切り出す

白い子は明るさの調整がむずかしいぶん、1枚ずつ撮ると「明るすぎた」「暗すぎた」を繰り返しがちです。そんなときは、少し暗めの設定のまま10秒ほど動画を撮って、あとからいちばんよいコマを静止画として切り出す方法があります。

動画から切り出した画像は、写真そのものより少し粗くなりますが、表情を選べるのが強みです。イラストのもとにするぶんには、じゅうぶん使えることが多いです。

  • 露出はマイナスに
    顔をタップして、画面を下へスワイプ。少し暗いくらいで止める。
  • 直射日光を避ける
    屋外なら日かげ、室内なら窓から2〜3歩離れて。曇りの日はねらいめ。
  • 背景はグレーか、少し暗い色
    白い壁・白いソファ・雪の上は輪郭が溶けます。
  • 光は斜め後ろから少しだけ
    毛のふちがうっすら光ります。真後ろからは逆光になるので避ける。
  • 1枚は色の素直な場所で
    実際の毛色が分かる写真を混ぜておくと、イラストの色も近づきます。

よくある質問

顔が白くて目や鼻が埋もれてしまいます

露出を下げたうえで、少し斜めから撮ってみてください。真正面より、斜め45度のほうが目のくぼみや鼻すじに影ができて、パーツの位置がはっきりします。前髪が目にかかる子は、風のない日に、目が見えている一瞬をねらってください。

白い子と黒い子を一緒に撮りたいのですが

同じ写真の中で両方をきれいに写すのは、いちばんむずかしい条件です。おすすめは、屋外の明るい日かげか、曇りの日。光の差が小さいので、どちらも階調が残ります。黒い子側の対処は黒い犬・黒猫の撮り方にまとめています。

白い子のイラストは、どんな仕上がりになりますか

アニマル日和のゆるかわタッチでは、まっ白に塗るのではなく、やわらかい影を1段だけ入れて、丸みと毛のふくらみが分かるように仕上げます。もとの写真に階調が残っているほど、その子らしい白さに近づきます。

さいごに

白い子の写真は、「明るく撮ろう」という気持ちを一度手放すところから変わります。少し暗く、日かげで、背景はグレー。この3つを覚えておくだけで、あのふわふわが写真の中に残るようになります。

撮り方の基本はスマホで撮る7つのコツに、イラストにしやすい写真の条件はこの記事にまとめています。うまく撮れた1枚は、アニマル日和の1枚無料プレゼントでイラストにしてみてください。

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